APRESIA Systemsで
描けるキャリアステップ
開発とフロントSE
ふたつの異なるキャリアを歩む
澤口 力Chikara SAWAGUCHI
SE本部 SE第一部 第二グループ
2002年入社
メディア通信工学専攻修了
CAREER
- 1st Career
- 2002年 - 2010年
APRESIAシリーズのFPGA(Field-Programmable Gate Array)開発
- 2nd Career
- 2011年 - 2019年
FCRP(Fast CCM Ring Protection) の検討/開発開始
- 3rd Career
- 2020年 - 現在
通信キャリア様向けフロントSE業務
1st Career : 2002年~APRESIAシリーズのFPGA(Field-Programmable Gate Array)開発
FPGAはゼロからのスタート
10年の経験を重ねてスペシャリストへ
2002年に旧日立電線株式会社に入社し、部署の変更は何度かありましたが、私は一貫してAPRESIAシリーズのFPGA開発に携ってきました。FPGAとはカスタム型の集積回路で、用途に応じて最適な回路構成を実現できるため、さまざまなニーズに対応したパフォーマンスを実現できます。
特にネットワーク関連機器では、機器の構成部品の集約最適化や信号処理の高速化/低遅延化/識別機能強化といったお客様固有のニーズに応えるために、FPGAに対する期待値が年々高まっています。FPGAは1985年に登場し、当社はその初期段階から開発に取り組んできました。
FPGAは同じ目的を実現する場合でも、開発者による回路設計次第で性能や使用容量に大きな違いが生じます。入社当初の私には当然その知識はなく、まったくのゼロからスタートしました。それでも、入社してから10年にわたりApresia18000シリーズ、Apresia16000 シリーズ、Apresia26000シリーズ等の製品開発に携わったことでFPGAのスペシャリストとしての自負を抱けるまでに成長できました。
2nd Career : 2011年~FCRP(Fast CCM Ring Protection) の検討/開発開始
過酷なミッションでは
知見とともに教訓も
2011年にはFPGA開発リーダーとして、Apresia12000シリーズの開発に従事しました。開発の主なテーマはネットワークの通信断時間の短縮化。まず、経路切り替え時間における通信切断時間は1秒程度でしたが、その通信切断時間を50ミリ秒まで短縮するために、障害時の高速切り替えが可能なリング型冗長化機能FCRPを開発・搭載しました。しかしそれだけでは、50ミリ秒という大幅な短縮化は実現できません。そこでFPGAによる経路制御を組み合わせることで50ミリ秒の短縮が実現できると仮説をたて、ゼロから検討/開発を行いました。
先輩方やチームメンバーのサポートもあってどうにか開発することができましたが、お客様向けにデモを実施するタイミングで立て続けに問題が発生しました。例えば、FPGAとAPRESIAシリーズのソフトウェア(AMIOS)を組み合わせた際に意図したとおりに動かず、その原因究明と対策に追われる事態になりました。
ソフトウェア開発部門やパートナーのメンバーと、リモート会議を一日中接続したままデバッグ作業を実施したことは、今となってはいい思い出です。のちに判明した原因は、社内検証の際に開発者専用のデバッグコマンドを使用していたことによるものでした。実際に製品を使用するお客様と同じ目線で考えることが欠けていたと、自分を省みるいい機会になりました。
3rd Career : 2020年~通信キャリア様向けフロントSE業務
フロントSEとして
新たなチャレンジをスタート
2020年に現部署に異動し、新たなキャリアをスタートさせました。SE本部のミッションは、お客様の現状の課題や将来的なニーズをヒアリングして深掘りし、自社製品/他社リセール品関わらず最適な製品を提案し、最終的にご採用いただけるよう、製品開発やソリューションに反映することです。
フロントSEは「セールスエンジニア」としての自覚を持ち、お客様と緊密なコミュニケーションを取りながら課題や困りごとを解決する役割を担います。これまでやりがいを感じていた開発からいきなりフロントSEという右も左もわからない仕事に変わったことで、異動当初はとても困惑しました。いっそ転職しようかと真面目に考えたほどです。
しかし、営業をはじめとするメンバーと協働することで、次第に顧客対応の面白味を感じ始め、開発を経験することで得た知識や技術力がバックボーンとなり、次第にフロントSEとしても社内外から評価をいただけるようになりました。今では最高のキャリアチャンスをいただいたと思っています。
このように、自分次第でいろんなキャリアを積むことができるのも当社の特色です。私としても開発とフロントSEの両方を経験したことで、APRESIA Systemsに求められているものが何かを、多角的に考えられるようになり、よりキャリアの幅が広がったと感じています。そして、APRESIA Systemsという会社には、これからも新しいキャリアを積んでいける楽しみがあると思っています。